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現物買いとはどのような取引?

time 2016/11/18

株を買う場合、現物買いと信用買いの2種類があります。現物買いとは、その名の通り株式の「現物」を買うことです。この場合、その株の権利は購入者であるあなた自身に属します。一般的な買い物と同じように株券を所有することができるわけです。コンビニで現金を支払ってコーヒーを買うのと全く同じ理屈ですね。「買ったら自分のものになるのは当然では?」と思うかもしれませんが、実はもう一方の取引方法である「信用取引(信用買い)」で株を購入した場合には自分で所有することができません。信用買いの場合には、証券会社から借りたお金で株を購入するという形になるため、株券はその担保として証券会社に預けられた状態になるのです。

つまり、一般的にある上場会社の「株主」というのは、このように現物で買った場合に限るのです。「株を買って株主になる」「その会社の成長を支援するために投資する」という株式取引における本来の考え方からすると、現物買いこそが株式投資の基本と言えるでしょう。現物買いと信用買いとでは、投資の意味合いとしては根本的に異なると考えることができます。

現物買いのメリットとは?

では、現物買いには信用買いと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。

上に書いたように、現物買いで実際に株券を所有することによって、名実ともにその会社の「株主」になることができるわけです。具体的には、配当金や株主優待を受け取れるという「株主」としての権利を享受することができるのです。これこそが現物買いの最大のメリットであると言えるでしょう。ただし、配当や優待を受け取るためには「権利確定日」に現物を所有している必要があります。会社によって権利確定日は異なるのでしっかりと確認しておきましょう。(厳密には、信用買いで「配当金」は受け取ることができませんが、それに相当する額である「配当落調整金」というものを受け取ることはできます。ただし、株主優待が受けられるのは現物買いのみです)

また、たとえ株価が大暴落した場合にも、現物買いの場合には損失は投資金額以内に抑えることができます。信用買いの場合には委託保証金の3倍までレバレッジをかけて購入することができるので、株価が大幅に下落してしまうと自分の資産以上の損失を出すリスクがあります。現物買いならば、最初から自分である程度リスクをコントロールすることができるのです。

現物買いのデメリットとは?

逆に現物買いのデメリットとして一番よく挙げられるのは、「買い」しかできないということです。相場が上げ基調の場合は現物買いは大きな効力を発揮するのですが、一転下げ基調となった場合にはうまく利益を取ることが難しくなってしまいます。メリットとして挙げた「配当金」や「優待」以外に、株式取引で得られる大きな利益としては株の売却益があります。下げ相場では、この売却益を得にくくなってしまい、むしろ損失が膨らんでいく恐れもあります。一方で信用取引の場合には、「買い」からだけではなく「売り」から入ることができるため(空売り)、株価が下落し続けている場合にも利益をあげることができます。

また、手数料面でのデメリットもあります。多くの証券会社で、現物取引には信用取引よりも高い手数料が課せられています。取引回数が少ない中長期の取引では気にならないかもしれませんが、仮に現物のみでデイトレードをしようとすると、手数料だけで利益をかなり削ってしまうことにもなりかねません。また、現物の場合には「差金決済」が禁止されているため、同じ銘柄をその日のうちに何度も繰り返して売買できないようになっています。デイトレードは1日の取引の中で細かい利益を重ねていくという手法なので、この差金決済に引っかかり取引が制限されてしまうことで利益を積み上げにくくなってしまうというデメリットもあります。(ただし、余力の範囲内で繰り返し売買することは可能です)

また現物買いの場合、短期間で資金を大きく増やすことは難しいでしょう。特に資金が少ないうちは一度の取引で得られる利益も小さくなるため、コツコツと時間をかけて増やしていくしかありません。

投資初心者はまず現物買いで経験を積もう!

以上、現物買いのメリットとデメリットをそれぞれ見てきました。初心者が初めて証券口座を開設する場合に持てるのは、この現物の口座のみです。信用口座を開くには、改めて証券会社の審査を通過しなければなりません。信用取引はリスクが大きいため、ある程度の資産や投資経験が求められるのです。

逆に考えると、現物であれば初心者でも安心して取引ができるということです。株式取引にはリスクは必ずついて回ります。一回も損をしないトレードというのは不可能なのです。だからこそ、リスク管理がとても重要になります。その点で、初心者にとってはリスク管理をしやすい現物買いから始めるのが基本となります。実際に取引をしてみると、想像をはるかに上回る様々な要因でマーケットが上下に動くということを経験できるでしょう。まずはリスクをできるだけ抑えた現物買いでこのような経験を少しずつ積み上げていくことが、株式相場で長く生き残るための第一歩と言えるでしょう。